生活上での改善点

日々行う歯磨き。この歯磨きを「朝目覚めるためのルーティン」から「歯槽膿漏を治療する為の歯磨き」に変える事はそう容易な事ではないでしょう。

これだけで「生活改善」と言ってもよいくらいです。しかし、歯茎の骨を強化する為に、生活改善を更に推進して病因除去に努めたいものです。そして、膿漏とも縁を断ち切ってしまいたい。

まずもって、食生活について検討したいところです。噛む回数を意識して増やし、徐々に硬い食物を食べられるように移行していきたいのです。

歯ブラシによっては肉の表面は徐々に回復強化していきます。しかし歯茎を内部まで、歯槽骨や歯根表面のセメント質・歯根膜なども鍛えなければなりませんよね。その為に大切になってくるのは「噛む事」なのです。組織は、適度な刺激を受けてこそ健康を保ちます。

噛むメリット

現代は、加工技術や保存技術が進歩した事などを受けて食べ物が急速に柔らかくなりました。昔は保存する為に干したり、或いは穀物などの硬い食材を咀嚼して食事をしました。

しかし今は現代人の好むハンバーグやパスタなど、あまり噛まなくても飲み込めてしまう食べ物ばかり。そこで、「柔らかいものを1口30回噛む」というのを目標にするのは如何でしょうか。

噛むと唾液が分泌されますね。唾液腺のホルモンが骨の回復に役立つ事は広く知られています。加えて歯茎の血行も良くなります。

歯槽膿漏という病気の中で最初の1~2週間は苦痛かもしれません。しかしそこを堪えて根気よく続けられたら3週間ほどで慣れてくると思います。歯槽膿漏に関わらず、肥満防止・味覚の発達・言葉や脳の発達・がん予防・胃腸機能の促進・全身の体力向上等など幅広く良い影響を与えてくれます。

ぜひ習慣化してしまいましょう。

暫定固定

歯槽膿漏によってグラつくようになった歯は言うなれば「絶対安静」の状態になります。

歯がどのくらい動揺するのか・指をつまんで動かしたくなるかもしれませんが、癖になってしまうと状態は悪化してしまいますのでNGです。

歯磨き時においても、動揺は有害です。ですので、歯磨きの際にはグラグラする歯を左右の歯数本と一緒に固定しながら磨きます。ぐらつく歯を固定する方法として「暫定固定」という方法もあります。

その歯とその周囲の組織が物を噛む力やブラッシングに耐えられるようにするのです。接着性レジン・金属線・ワイヤーとレジンを用いた方法などがあり、その人の症状を考慮にして方法を選択します。とはいえ、その名の通り暫定的な処置になります。

状態が安定したら、歯が本体の機能を果たせるように最終的な治療を行います。この暫定固定という方法を行う事で、安心して磨いたり噛んだりする事も可能となります。

最近では「Gーフィックス」というレジンペーストを用いた暫定固定もあります。リン酸エステルモノマーを配合し、ボンティング材と同等の歯面接着性能を発揮します。

硬化後は透明でパッと見て気づかないくらいの審美性があります。また、表面は滑沢でプラーク付着や変色の観点もクリア。高靭性モノマーによって粘り強さも確保されています。

グラグラする歯をどう磨く?

さて、上のように暫定固定という方法も有りますが、今回お伝えしたいのは暫定固定を行っていない際の歯磨き方法です。

ポイントは「表面は噛みしめて、裏は指で抑えて」。表は、上下の歯を軽くかみ合わせます。こうすると、あまり強く磨かなければ、磨いた時の圧力では動揺しなくなります。

続いて裏の磨き方ですが、注意点が2点あります。1点目が、グラつく歯だけ抑えないようにしましょう。その付近の歯数本と一緒に抑える事がポイントです。健康的な歯を抑えた指がブラシに押されるのを支え動くのを抑えます。

そして2点目。余った他の指で下あごや頬上方の骨にあてて、抑えた指自体が動くのを防ぐことです。うっかりすると、ブラシを使う事に抑えた手が動いてしまう為です。

グラつきのおさまる日数は、症状の進み方によって大差があります。可能ならば歯科医に相談して暫定固定などの処置を受けた方がいいかとは思います。回復はより確実なものになると言えますし、そのスピードも幾分アップと考えられます。

歯科医に相談することで、その他の選択肢も提案してもらえるでしょう。抜かずに治すのが理想ですが、歯の状況によっては抜かざるを得ない場合もあると思います。

インプラントもその方法のひとつです。

インプラントは見た目も自然で、噛むときも自然に噛むことが出来ます。

茨城ではインプラントについて無料相談を行っている歯科医院等もあります。

専門家と相談し、各方法のメリットやデメリットをふまえたうえでしっかりとどのように治療を行うのか選ぶようにしましょう。